住宅改修への考え  その8


「短期目標」を一緒に必死で見つける住宅改修!

  病院に入院していた時には、ものすごくリハビリを頑張っていいた人が、自宅に戻ると、人が変わったように無気力になっていることが多々あります。
 その理由の一つとしては、入院中は「早く良くなって、家に戻って、(病気になる以前のように)仕事するぞぉー!」というような、具体的で、少しだけ頑張ればかなうような、人生の「短期目標」があるからです。ところが、家に戻ってすぐに、仕事はもちろん、いろいろなことができないということで、それまで抱いていた「希望」が無くなってしまうからだと思うのです。
 だからこそ、住宅改修に限りませんが、例えば、玄関前の階段に手すりを取り付けたとしても、単にそれを上り下りできるようになることが目的なのではなく、その階段を上り下りできるようになることで、例えば「同じような階段がある駅に行って、電車でお孫さんに会いに行って、びっくりさせてやろう!」、「電車に乗って、大好きな山でピクニックしよう!」などと言うような、少しだけ頑張れば達成できそうな「人生の短期目標」を一緒に考えることこそが、サービス者の役割なんと思うのです。「階段が上り下りできるように、手すりを取り付けた。」からもう一歩踏み込んで、利用者さんと一緒に「短期目標」を次々と、考えてみましょう。