住宅改修への考え その3


住宅改修はチームでやれば、より適切になる!が・・・

 住宅改修の目標は,在宅で何らかの介護を必要とする人のより自立して、そのことがより生きがいにつながって、さらに人間らしく尊厳を持って生活してもらうための一助となることだと考えています。その目標達成のためには、多くの専門家が、それぞれの価値観で提案し、改修する必要があります。

 例えば,実際に施工に至るまでには,利用者さんの身体機能や住居構造はもちろん,日常生活の状況や経済状態,家族関係,家族の介護に関する意識,介護状況,介護負担度,社会資源の使用状況など、多くのことを把握する必要があります。

  そのためには、医療・保健・福祉の各分野の専門家がチームを組み、それぞれの立場から対象者を評価することが重要なのです。理想的には,介護支援専門員(ケアマネ)に加え、保健師や看護師,ホームヘルパー,理学療法士,作業療法士,福祉用具専門相談員、建築施工者がチームを編成することが望まれます。

 しかし,介護保険時代の現場では、それぞれの専門家に対して、市区町村が独自に手当てをしない限り、報酬のことやスケジュール調整の困難さなど面から、住宅課雌雄に関するニーズを把握している「ケアマネ」と、利用者の動作や生活から住宅改修を考えることのできる「理学療法士または作業療法士」、適切な福祉用具導入によって最大限の自立を図る「福祉用具専門相談員」、そしてすべての意見を具体化して実際の施工を行う「建築施工者」の4者で訪問するのが、精一杯なのでしょう。